2024年6月9日、早稲田大学ROBOSTEP3年生のメンバーが、日本工学院アリーナで開催されたNHK学生ロボコン2024に参加しました。
試合結果について
昨年同様、二次ビデオ審査での競技課題の達成率から上位校として選ばれ、シード権を獲得することができました。自動機のR2は安定した動作をする一方、本番で自チームのオブジェクトやフィールド環境が異なった影響でR1の操縦がままならず、予選リーグの成績が1勝1敗となり、本来ならば予選リーグ敗退でした。しかし、予選リーグでの獲得点数が高かったため、ワイルドカードを獲得し、決勝リーグへと進出いたしました。その後敗退してしまったのですが、サークルとしては5年ぶりのベスト8を達成することができました。
ルール概要
今年のNHK学生ロボコンの競技テーマは稲作 「Harvest Day」です。ABUロボコンが開催されるベトナムの棚田に見立てたフィールドで、ロボット1(以下R1)とロボット2(以下R2)が稲作に見立てた競技を行います。両ロボットは70cm立方と、例年のNHK学生ロボコンのロボットと比べてコンパクトになっています。
オブジェクトには、塩ビパイプで作られた苗、籾(チームカラーの赤または青のボール)、空籾(紫のボール)の3種類があります。
競技では、苗を植える「プラント」、籾と空籾を収穫してストレージゾーンに投げ入れる「ハーベスト」、そして籾をサイロゾーンに貯蔵する「ストア」の3種類の競技課題があります。競技時間内に、より多くの競技課題を遂行したチームが勝利します。籾を貯蔵するエリアは完全自動機のR2のみが進入可能であり、籾/空籾の認識から目標地点の動的決定、走行経路の生成まで、高度な自動化技術が求められていました。
フィールド図
アンジェリーナ1/3さんのルール解説
https://x.com/nhk_robocon/status/1798190037076758738
作成したロボットについて
R1はプラントとハーベストを行い、R2はストアを行います。R1はプラント機構、回収機構、投擲機構の3つの機構を搭載しています。プラント機構は、サーボモータのハンドで苗を把持し、モータで昇降してプランティングゾーンに設置します。回収機構はメカナムホイールを使った機構で、籾と空籾を内部へ取り込みます。投擲機構は内部へ取り込んだ籾/空籾をローラでストレージゾーンへと投げ入れます。数か月にわたる操縦練習の結果、競技時間内にすべてのプラントおよびハーベストを実現できるようになりました。
R1のプラント機構
R1の回収機構
R1の投擲機構
R1のプラントの様子
R2は回収機構、吐き出し機構、ストア機構の3つの機構を搭載しています。回収機構はR1と同様に籾と空籾を内部に取り込みます。吐き出し機構は内部へ取り込んだ空籾を左右の孔から外部へ排出します。ストア機構にはゴムを使って押し付けるだけで籾の把持ができるハンドと、ハンドの昇降部があり、ハンドを昇降して籾をサイロに入れます。
R2の回収機構
R2の吐き出し機構
R2のストア機構
R2のストアの様子
チーム紹介ビデオはこちらです。
今後に向けて
昨年に引き続き技術開発・継承に力を入れるだけでなく、サークルとして持続的に発展できるような地盤づくりに尽力し、来年はさらに力を発揮できるように努めます。
謝辞
お世話になりました先生、ご支援いただいた機友会様、そしてご援助をいただきました企業の皆様であるFormlabs株式会社様、SMC株式会社様、STマイクロエレクトロニクス様、北陽電機株式会社様、マブチモーター株式会社様、ローム株式会社様、株式会社ロボットスポーツリーグ様、活動場所を提供してくださったものづくり工房様、応援してくださったサークルOB・OGの皆様、そして私たちの活動を支えてくださったご家族の皆様、早稲田大学の関係者の皆様、応援してくださった皆様にこの場を借りて心より感謝申し上げます。皆様のご協力により、最高のパフォーマンスを発揮することができました。重ねて、お礼申し上げます。これからも温かく見守っていただけると幸いです。
最終更新:2024年7月29日